履歴書の正しい書き方サンプルと例文解説!学歴や卒業年度、本人希望欄、資格などの作成テンプレート
履歴書というものは、就職活動や転職活動をしない限り書く機会はほぼないので、いざ書こうと思っても「卒業年度っていつだっけ?」とか、「本人希望欄って何を書いたらいいのかな?」など、その欄の正しい書き方やルールはわからないですよね。
学生時代などにアルバイトなどをして何度か履歴書を書いた経験があっても、それが本当に正しい書き方なのかって判断は難しいですし、さらにはバイトやパートなどと正社員の履歴書の書き方は同じなのかも、はっきりわかる人は少ないと思います。
しかし履歴書というのは、あなたの学歴や経歴などを紹介する書類だけではなく、企業に自分を効率的にアピールして良い印象を与えるためのツールでもあります。
そこでこのページでは、採用担当者に「会ってみたい」、「面接をしたい」と思ってもらえるような正しい履歴書の書き方を解説していきますので、ぜひ履歴書を書き始める前にチェックしておいてください。
もくじ
履歴書を書く時の基本的なルール
忙しい時ってどうしても時間がないから、つい覚えている範囲内でだいたい合ってればいいかなって感じで書いちゃうことがあるよ。
履歴書って、そんなに大切なものなの?
履歴書は、あなたがどんな人物なのかを企業にわかってもらうためのプロフィールのようなものでもあるほか、採用担当者があなたを採用するかしないかを判断するための審査書類でもあり、正式なビジネス書類でもあります。
「とりあえず記入欄を埋めればいいや」などと思わないで、正しいルールを理解して正しい情報を記載する必要があります。
誤字や脱字があったり、学歴や資格などが間違っていたりすると、詐称になってしまいますし、採用担当者からしたら「いい加減な気持ちで履歴書を書いたんだな」と思われてしまうことになります。
履歴書というものは、その用紙ひとつで企業への応募の熱意や意欲の高さを表せたりする反面、書き方ひとつで「熱意が感じられない」、「仕事も雑な人なのかも知れない」と判断される可能性があります。
履歴書は応募書類の中でも1番最初に採用担当者に見られる書類なので、履歴書が良い評価を得られず不採用と判断されれば、職務経歴書を見てもらえなかったり、二次選考の面接に進めなかったりします。
採用担当者の人に少しでもアピール出来るよう、このページで履歴書の書き方をしっかりと覚えていってくださいね。
まず履歴書の基本的なルールから解説します。
(1)JIS規格で、サイズはB5が一般的
履歴書にはさまざまなフォーマットがありますが、『JIS規格』と呼ばれる国が定めた履歴書のフォーマットがオススメです。
サイズは、A4とB5の2サイズが一般的ですが、特に企業側から指定がない場合はどちらのサイズを使ってもOKです。
ただ、「得意な科目」や「好きな学科」などの項目を書くようになっている履歴書は新卒向けの履歴書なので、気をつけましょう。
履歴書は、最近は百均や文具店、本屋、インターネットなどでも購入することが出来ますが、履歴書のフォーマットをWEBからダウンロードして使うこともできます。
フォーマットダウンロードは、こちらのハローワークのページからPDF版、Excel版などそれぞれダウンロードできます。
ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
履歴書のサイズなどについては、詳しくはこちら履歴書作成は手書き?パソコンどっちがいい?なぜなのか理由も解説!メリット&デメリットや印刷などのポイントも!新卒・転職・バイト・パートもあり。へ。
(2)パソコンか手書きか?
一昔前までは、履歴書はパソコンで書くのが一般的でしたが、最近ではPCで履歴書を作成するのも主流になりつつあるので、基本敵には手書きで書いてもパソコンで作成してもどちらでもOKです。
ただ、応募先の企業側から履歴書の作成方法の指定がある場合はそれに従うようにします。
手書きにはその人の人柄を表せたり、社風によっては手書きの履歴書を好む会社もありますし、パソコンの場合は作成や編集が簡単だったり、IT企業などに評価されやすいなど、どちらにもメリットやデメリットがあります。
詳しくはこちらのページ履歴書作成は手書き?パソコンどっちがいい?なぜなのか理由も解説!メリット&デメリットや印刷などのポイントも!新卒・転職・バイト・パートもあり。へ。
(3)ミスは修正しないで書き直す
書き間違えたり誤字や脱字などがあった場合、「ちょっとくらいなら直してもいいかな」と思ってしまうのもわかりますが、ここまでお話してきたように履歴書はあなたの正式なビジネス書類なので、修正液や修正ペン、修正テープなどで修正するのはNGです。
もちろん消せるボールペンのフリクションなども使わないようにしましょう。
基本的に書き間違えた履歴書は、修正したりごまかしたりするのではなく、新しい履歴書に最初から書き直すのが正解です。
詳しくはこちらのページ履歴書に修正液、修正テープ、修正ペン、訂正印は使っていい?ミス、間違えた時はどうする?へ。
履歴書の見本サンプル
履歴書の内容はメーカーによって多少違いがありますが、代表的な項目はだいたい同じです。
ここからは、実際の履歴書を見本にして各項目の書き方や注意することを解説していきます。
(1)基本情報欄
日付
日付は、履歴書を作成した日付を記入するのではなく、面接の場合は履歴書を持参する当日の日付に、郵送の場合はポストに投函する日の日付を書くようにします。
年号については、基本的には元号(平成や令和など)もしくは西暦(2019年など)のどちらで書いてもいいですが、ルールとしては履歴書全体と統一すること。
例えばこの日付は元号になっているのに、資格取得の項目では西暦を使っている…などならないように、他の項目とすべて統一するようにしましょう。
ただ、一般的には西暦ではなく昭和、平成、令和などの元号を使う人が多いです。
氏名
氏名は、名字と名前の間にスペースを入れると見た目も良くなります。
ふりがなについては、「ふりがな」と書かれていればひらがなで記入し、「フリガナ」と書かれている場合はカタカナで記入するようにします。
ちなみに氏名の横に押印欄がある場合は、認め印など印鑑を押しておくようにしましょう。
写真
サイズは履歴書に記載のあるサイズに合わせ、一般的には横2.4から3cm×縦3.6から4cmで、3ヶ月以内に撮影したものを貼り付けます。
色はモノクロではなくカラーで、正面を向いて胸から上の上半身が写ったもので、顔の表情は好印象になるよう少し広角を上げ、服装は白シャツにスーツなどビジネスファッションにします。
コンビニの外などにもある自動の証明写真機で撮ってもいいですが、採用担当者は写真の印象からその人の人柄を判断することもあるので、時間がない場合をのぞき、基本的には撮影スタジオでプロに撮影してもらったもののほうが、写りも良いですし印象も良くなるのでおすすめです。
また、万が一履歴書から写真が剥がれてしまった時のことを想定して、写真の裏には油性ペンで名前を書いておきます。
写真の貼り付けはのりなどではなく両面テープがおすすめですが、履歴書を書き間違えてしまった場合は新たに書き直す必要があるので、最初に写真を貼り付けてしまうと書き間違えたときに1枚無駄にしてしまうので、写真は履歴書を書き上げた1番最後に貼るようにしましょう。
生年月日、年齢
最初に日付を書いたときの年号と統一して記入します。
年齢は、日付欄に記入した日付の時点の年齢を書けばOKです。
住所、電話番号
省略などをしないで、都道府県名からマンション名などまで全てしっかりと記入しましょう。
ふりがなについては、数字以外のものには全てつけるようにします。
住所の下の欄については、履歴書に記載があるように現住所以外に連絡を希望する場合のみ記入すればOKで、同じ場合は「同上」と記入しましょう。
電話番号については、自宅の電話番号やメールアドレスも記入するようになっていればそれも記入します。
基本的には携帯番号など、連絡がつきやすい番号を記載することになりますが、現職の会社の携帯や会社のメールアドレスなどを記載するのはやめましょう。
(2)学歴欄
ここでも、履歴書全体で元号で書くのか西暦で書くのかを統一し、行の1番上の中央あたりに「学歴」と書きます。学歴については、自分が過去にどのような学校でどのような教育を受けてきたのかを知ってもらう項目です。
学歴はいつのものから書くのかはっきりとした決まりはないですが、基本的には義務教育については書かなくてもOKで、高校入学から書き始めるのが一般的となっています。
学校名や学部、学科、コースなどは全て省略しないで正式名称で書き、例えば「高校」は高校と書かないで「高等学校」と書いたりしないようにしましょう。
特に大学などの研究テーマなどの詳細もあれば書き、そのほか大学院の場合は卒業ではなく「修了」と書くのが正しいです。
中退がある場合は、「家庭の事情により中途退学」と正直に記載します。
学歴欄の入学年度や卒業年度がいつだったかなんて、今更思い出せないわ。
今の年齢からさかのぼって計算するのも面倒よね。
確かに学生時代なんて遥か昔のこと…自力で正確に思い出すには難易度が高すぎるわ。
かと言って間違った情報を記載するのは絶対にNG。
そこで、入学年度と卒業年度が自動で計算できるツールを紹介するわ!
年号早見表とも言える入学&卒業年度の自動計算表は、生年月日を入力するだけで自分の学歴早見表が作れるもので、リクナビNEXTやdodaなどの大手転職サイトから利用することができます。
留学や浪人した人の学歴も簡単に調整が出来ますし、自分で今の年齢から逆算したりして計算するよりも間違いがないですし、正確に計算できるのでオススメですよ♪
リクナビネクストの場合はこんな感じです。
リクナビNEXT「【履歴書】学歴・職歴欄の書き方」より
(3)職歴欄
職歴欄も、学歴のところと同じように元号または西暦で統一し、まず1番上の段の中央に「職歴」と記載して、そこの下の段から職務経歴を書き始めます。
職歴は一般的に時系列に記入するため、古いものから1番最初に書き、たとえ短期間しか働いてなくても職歴は全て正直に書きましょう。
全ての職歴に入社、退社時期を記入することとなりますが、「一身上の都合により」や「会社倒産」など退職理由も書くようにします。
会社名や部署名なども省略しないで、「(株)」ではなく「株式会社」と書き、社内異動などで部署が変わったりしたことがあれば、その異動年月と部署名も記載します。
また、現在まだ退職しておらず勤務している場合は、職歴の最終行に「現在に至る」とその下の行などに「以上」と書き、退職日が決まっている場合は「令和○年 △月 株式会社□□ 退職予定」と書きます。
職歴がパートの場合は、「平成○年 △月 株式会社□□ 入社(パートタイム)」、アルバイトの場合は「平成○年 △月 株式会社□□ 入社(アルバイト)」とします。
左側の学歴・職歴欄だけで書ききれない場合は、右側の学歴・職歴欄に続きを記入します。
さらに書ききれない場合は、職歴を社名と入社年月、退社年月のみを履歴書に記載するようにし、最後に「詳細は職務経歴書へ記載」と書いて職務経歴書で詳しく書くようにしてもOKです。
(4)免許・資格欄
免許、資格欄では、最初にまず免許を書いてその次に資格を記入するようにし、一般的には運転免許を1番最初に書くことが多いです。
これも西暦や元号を統一して書き、免許や資格名などは省略しないで正式名称で書きましょう。
特に資格などを持っていない人は「特になし」と書き、反対に取得した免許や資格が多い人は、応募する仕事に関連性の高いものを優先していくつかに絞り込んで書きます。
また、応募先企業の業務に関連するもので今資格取得に向けて勉強中のものがあれば、それもアピールになるので「○○1級取得を目指して勉強中」としてその時期を記載するのもOKです。
(5)志望動機・アピール欄
志望動機、特技、好きな学科、アピールポイント
志望動機・アピール欄については、ネットに載っているものを少し変えて書いたり、そのまま引用して丸写しで書くのではなく、自分の応募する企業や職種に合わせて、自分の言葉でしっかり書くようにします。
履歴書の中でも志望動機は特に重視して見られている項目でもあるので、適当にありきたりなことを書かないで、働く熱意や姿勢をしっかりと企業に伝えられるようにアピールしましょう。
志望動機の書き方については、詳しくはこちらのページ履歴書の志望動機(志望理由)とはどう書くべき?バイトやパート、未経験、職種別書き方サンプル&例文も!で解説しています。
特技は、趣味を書いてもいいですし、それがキッカケで面接で会話が広がったりすることもあるので、なるべく仕事に役立ったりアピールになるような特技や趣味を書くのがオススメです。
ただ、特技や趣味を書きすぎて志望動機の割合が薄くならないように注意しましょう。
通勤時間
通勤時間は、自分の家から会社までの片道の最短の時間を5分単位で書きます。
電車や交通機関などを使った時間ではなく、自宅を出た時点から会社の入り口に着くまでの時間をトータルして書きます。
5分単位で書くのがルールなので、32分なら30分、54分なら55分など、端数は切り下げるか切り上げるかして書きましょう。
扶養家族数、配偶者、配偶者の扶養義務
採用担当者は、この欄から健康保険や家族手当などの支給が必要になるかどうかを知ろうとしています。
独身の場合は配偶者は無に丸を、結婚している場合は有に丸を打ちましょう。
扶養家族には、自分が扶養している家族の人数を書くので、例えば妻1人&子供1人の場合は、扶養家族は2人ということになります。
ちなみに扶養家族数には自分自身は含めませんし、年齢が75歳以上の人も扶養家族数には含めないことになります。
自分に扶養家族がいるかわからない人は、源泉徴収票の「控除対象扶養親族の数(配偶者を除く)」という欄を見ると、扶養家族がいるのかどうかをチェックすることができます。
(6)本人希望欄
この本人希望欄とは何かというと、基本的には「貴社の規定に従います」と記入するのが原則マナーですが、例えば応募先で職種や勤務地をいくつも募集場合には、希望の職種と勤務地を書いてもいいでしょう。
ここであれやこれやと待遇や勤務条件をありのままに書いてしまうと、「融通の効かない人」、「注文の多い人」という印象を持たれてしまうので、あくまでも謙虚な姿勢を示すことがおすすめです。
ただ、例えば勤務時間に制限があるなど、絶対に譲れない勤務条件がある場合にはしっかりと記載しましょう。
その他、『健康状態』なども記載する欄がある場合は、特に仕事に影響するようなものがなければ「良好」と記載し、仕事に影響するようなものがあれば「定期的な通院が必要」などと書いておくと、入社後も働きやすくなると思います。
うーん、なんだか改めてこうして見てみると、履歴書は書いたことがあるのに知らないことも多くてびっくりしたよ。
1つ1つにしっかりとしたルールがあるんだね。
社会人として、正しい履歴書の書き方を知っておくのはとても大切なことだと思ったよ。
そうね、人気の企業ほど多くの求職者からの履歴書を見ているわけだから、その中で書類選考をクリアしていけるよう、せめて履歴書の内容くらいはしっかり正しく書くことが大切ね。