地層処分ポータル

各地でいただいたご質問にお答えします

Q1 過去の文献を探しても約2000年前程度であり、10万年前のような非常に古い情報は集められないのではないですか?

 文献調査では、過去の地震や津波等を記した古文書を探すことよりも、地域の地質や地下水などに係わる科学的情報をこれまでの研究論文などからできるだけ多く収集することが中心になります。
 地質を研究した論文には、例えば岩石の放射年代測定1)や火山灰分析2)による噴火時期の推定などにより、数十万年前より古い時代に形成された地層や火山活動等に関する情報が含まれています。なお、このような年代推定に用いる岩石や火山灰といったサンプルは、ボーリング調査3)や地表踏査4)等により採取されます。
 文献調査段階では、こうした科学論文等に含まれている情報から、地層処分に影響を及ぼす可能性のある火山や活断層などがその地域や周辺地域にないかどうかなどの確認を行います。

1) 放射年代測定 ・・・ 岩石に含まれる放射性元素が時間とともに変化することを利用して岩石が形成された年代を求める方法。
2) 火山灰分析 ・・・ 火山灰の成分から噴火の形式やその時期などを調べる方法。
3) ボーリング調査 ・・・ 地中に孔を掘り、地層の構成や地盤の特性を調べる方法。
4) 地表踏査 ・・・ 地表面で行う現地調査。崖、海岸、川岸等、岩石が露出している場所(露頭)で、地層・岩石の分布、地質構造、活断層の分布等を調べる方法。

作成:原子力発電環境整備機構

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Q2 処分場の設計検討にあたり、地下水や岩盤のデータは、海外のデータを活用するのですか、日本で採取したデータを使用するのですか?

 具体的な処分場設計の際には、候補となる場所の地質データや地下水のデータを用いて設計しますが、それ以前の検討においては、国内各地および海外のデータを活用しています。
 国内では、北海道のJAEA幌延深地層研究センターにおいて、地下深部の地質環境のデータを採取するとともに、実物大の人工バリアに用いて、温度や水質、応力等のデータを採取し、設計検討に用いています。

 また、岐阜県のJAEA瑞浪超深地層研究所では、地下水や地質の調査、深地層における工学技術の研究等が行われており、これらのデータも活用しています。
 この他にも、産業技術総合研究所、地盤工学会、防災科学研究所等が公開している地質環境に関するデータベースなどを検討の拠り所としています。
 また、海外の放射性廃棄物処分の実施主体や研究開発機関等と共同研究や情報交換1)を行い、得られたデータを設計検討等の参考にしています。
1) NUMO ホームページ “国内外との協力関係”
関連リンク: http://www.numo.or.jp/about_numo/technical_co_operation/

作成:原子力発電環境整備機構

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Q3 花崗岩と堆積岩では、どちらが安定した地層ですか?

 地層処分では、数万年以上の長期にわたり、高レベル放射性廃棄物が人間とその生活環境に影響を及ぼさないよう安全に隔離する必要があります。
 そのためには、埋設箇所の地質環境が、例えば酸素が少なく地下水の流れが緩慢といったように、放射性物質を閉じ込めたり、人工バリアが性能を発揮する上で好ましい特性を持つ必要があります。
 また、それらの好ましい地質環境特性が、長期的には変動するとしても、限られた範囲内であるといった長期安定性も必要です。こうした条件を満足していれば、基本的に岩石の種類によらず安全な地層処分は可能だと考えています。
 日本の地下深部は、花崗岩と堆積岩が大きな割合を占めています。これらの性質を比較すると、花崗岩は比較的硬く、地下水は岩石中の割れ目の中を流れます。一方、堆積岩は比較的軟らかく、地下水は岩石中の鉱物粒子の隙間を流れるという特徴があります。安全な地層処分が可能かどうかは、個別地点ごとに慎重に評価する必要があり、岩石の種類だけで優劣をつけることはできません。

作成:原子力発電環境整備機構

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Q4 人が住まないような離島を処分地として選定することはできないのですか?

 地層処分では、数万年以上の長期にわたり、高レベル放射性廃棄物が人間とその生活環境に影響を及ぼさないよう安全に隔離する必要があります。そのためには、埋設箇所の周囲の地質環境が、放射性物質を閉じ込め、その移行を抑制し、かつ、人工バリアが性能を発揮する上で好ましい特性を持つ必要があります。また、それらの好ましい地質環境特性が、長期にわたり変動するとしても、ある限られた範囲内にあるような長期安定性も必要です。
 こうした条件を満足していればいずれの場所でも安全な地層処分は基本的に可能だと考えており、その中には離島などの島も含まれます。
 国の研究会1)においては、島を含む沿岸海底下で処分する場合の技術的な対応の可能性について検討されています。 

1) エネ庁 ホームページ 「沿岸海底下等における地層処分の技術的課題に関する研究会」
関連リンク: http://www.meti.go.jp/press/2015/01/20160120005/20160120005.html

作成:原子力発電環境整備機構

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